鉄道模型でのギャップの切り方について知っておこう

電動で動く鉄道模型を作成するときには、極めて単純な線路でない限りはギャップを切る必要が生じてきます。ギャップとは一体どのようなもので、どんな場合に必要になるのでしょうか。ギャップの意味だけでなく、切り方についても理解しておくと自由自在に模型を作り上げられるようになるでしょう。

ここではギャップに関連する話の概略を紹介します。

まず電気で動く仕組みを理解しよう

鉄道模型を作る過程で必要になるギャップについて知る上で重要なのが、どのような仕組みで電車が動くようになっているかを理解することです。ただ線路をつないでいけばその上を思った通りに電車が走るわけではありません。

電気を使って電車が線路を走るときには、電気回路が成立していることが必要になります。電気回路の原理さえわかれば鉄道模型はとても単純な仕組みで動いているとわかるでしょう。直流電流がある方向に流れたら、その方向に沿って電車が動きます。

そして、逆向きの電流が流れたら電車が逆方向に動くという簡単な仕組みなのです。電気回路ができていないとショートしてしまい、電車は動かなくなります。これを念頭に置いて電気回路がいつも成立するのかどうかを考えてみましょう。

回路が成立しないケースとは

キットになっている鉄道模型であれば予め適切な回路ができているので説明書通りに線路を接続していけば問題なく電車が思い通りに走ってくれるでしょう。しかし、自分でオリジナルの鉄道模型を作りたいと考えたら自分で回路を設計しなければなりません。

線路はそれぞれプラスとマイナスの方向があるので、プラスの端とマイナスの端を合わせるようにしてつないでいき、一周できるようにつなぎ合わせることができれば回路が成立します。この時、プラスの反対側はいつもマイナスなので、正しくつないでいけば必ず回路ができると考えてしまうかもしれません。

しかし、線路はいつも直線的につながっているわけではないでしょう。電気回路が成立しないでショートしてしまう例として最もわかりやすいのがポイントがあるときです。複雑な線路を作っているときほどどうしてもポイントのところでプラスの端とプラスの端、あるいはマイナスの端とマイナスの端を合わせてしまうときがあります。

作り上げたい線路の形から考えると、このようなショートしてしまう回路を作ることが避けられないことは珍しくありません。そのままではポイントの切り替えをする度にショートしてしまうので対策を立てなければならないでしょう。

この際に重要なのがギャップを切ることです。

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ギャップを切るとは絶縁すること

ギャップを切るとは端的に言えば絶縁することです。レールには導線が入っていて電流が流れるようになっています。線路ごと導線を切断してしまえばそこで絶縁することができるでしょう。レールは金属部分が二本一対になっていますが、両方のレールに電流が流れる仕組みになっています。

その一方にニッパーで切ったり、リューターで削ったりして切断すればギャップを切ることができます。ただし、レールのどの部分を切ったら良いかはどのような形でポイントを組んでいるかによって違うので気をつけましょう。

まず、二本のレールを別々に考えて、ポイントがどの方向を向いているときにも電車が走る回路が成立していることが必要です。それに加えてショートしてしまう回路ができてしまわないようにしなければなりません。この二点を踏まえて切る場所を考えるのがギャップの切り方の基本です。

回路が成立していないとそもそも電車が走ってくれないので、全て切ってしまわないように注意しましょう。もし、切ってしまったらつなぎ合わせる必要が生じますが、接触させるだけでもつながるので心配はありません。切る場所をうっかり間違ってしまったときも慌てて捨ててしまわないようにするのが賢明です。

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ギャップを切ったときには絶縁体を使おう

ギャップを切ってポイントの切り替えもスムーズに行えるようにすれば自由自在に鉄道模型を作り上げることができます。ただ、ニッパーなどで切ったまま放置してしまうとトラブルが発生するかもしれません。何度も電車を走らせているうちにレールが少し動いてしまい、短絡されるとショートを起こしてしまいます。

また、両端が十分に遠くなっていれば大丈夫と思うかもしれませんが、あまり離れていると物理的にレールがない空間が広がってしまい、脱線するリスクが高まることは否めません。安定して走らせられる模型にするためには絶縁体を使いましょう。

ギャップを切ったところに絶縁体を挿入してレールを補えば、短絡が起こってしまうリスクも物理的な問題による脱線のリスクもほとんどなくなります。絶縁ジョイナーなどの市販の絶縁グッズを使えば簡単にレールとレールを接続できるでしょう。

ただし、レールの仕様に合っていない絶縁体を用いると、凹凸があって脱線してしまうなどのトラブルが起こる可能性があります。慣れていない限りは専用のジョイナーなどを使用した方が安心でしょう。なお、規格が違うと使えないので、自分がどの企画の鉄道模型を使っているのかを把握しておくことも大切です。

一箇所だけではない場合が多いので注意しよう

ギャップを切って回路が成立したと思っても、うまく電車が走らないということがしばしばあります。その時点でもう一度回路全体を見直してみましょう。もう一つ、ショートしてしまうところが見つかるかもしれません。その部分もギャップを切らないと回路が成立しないのです。

実は、一箇所だけギャップを切ったという場合にはこのようなトラブルが頻繁に起こります。ギャップを切るのはプラスとプラス、あるいはマイナスとマイナスが衝突してショートする部分ができているからです。その部分を含む回路を考えると、ショートする場所がもう一箇所あるのが必然でしょう。

ギャップごとにプラスとマイナスが入れ替わる形になるからです。ただし、回路の外へ向かうポイントを作るときにはギャップを切るのは一箇所で大丈夫です。ポイントの部分でショートが起こらなければ問題がないからです。

車庫へ電車を送るようなレースを敷くときがこのケースに当てはまりますが、例外的なものだと思っていた方が良いでしょう。基本的には二箇所の対になるギャップが必要になると覚えておくと失敗がありません。ギャップの切り方の基本として覚えておきましょう。

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